初心者がプログラミングを60日間勉強して【悪かった点、良かった点】
初心者がプログラミングを60日間勉強して【悪かった点、良かった点】
世の中で言われている「プログラミングを勉強した方が良い」「プログラミング勉強にはメリットがある」は本当なのでしょうか。
まずはこれを検証するため、プログラミング初心者の私が60日間でプログラミングスキルを身につけられるのか、挑戦しました。先日、60日間の勉強を終えたところです。60日間チャレンジの結果はこちらです。
プログラミングスキルそのものとは別に、私がプログラミングを60日間勉強してみて、悪かったところと良かったところをこの記事でまとめておきます。
初心者で、これからプログラミングに挑戦したいと思っているあなたに、参考にしてもらいたいです。
- 悪かった点
- ある程度のコンピュータリテラシが前提
- 勉強時間がかかる
- 最初が面白くない
- 良かった点
- 英語力は関係ない
- 実行、結果、改善の手順を学べる
- パソコン作業の速度向上
悪かった点
ある程度のコンピュータリテラシが前提
コンピュータ・リテラシーは、コンピュータを操作して、目的とする作業を行い、必要な情報を得ることができる知識と能力を持っていること。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リテラシ、と書くかどうかも迷いましたが、最近は当たり前に使われるようになってきているIT用語のため、採用させてもらいました。
つまり、初心者向けの参考書や講義でさえ「ある程度のコンピュータ知識、用語を知っている」という前提があるのです。特に「ファイルの保存場所」を解説されたとき、違和感を覚えました。
きちんと階層方式でファイルを保存しなければ、プログラミングコードからデータの呼び出しがかかりません。あまりにもあっさり解説されすぎていて、コンピュータ初心者には不親切です。
勉強時間がかかる
先に述べたとおり、ある程度のコンピュータリテラシが前提のため、知らない用語が出てくると、途中で調べなければいけません。が、調べるものをするたびに、プログラミングの手が止まってしまいます。なかなか前に進めない勉強は、面白さやモチベーションが下がります。
そもそも勉強時間と進捗度は比例しないものですが、本来のプログラミング勉強が中断されるのは、悪い勉強環境です。
最初が面白くない
勉強でもスポーツでも、スタート地点の一番最初が面白いです。初心者ほどできないことが少しずつできるようになり、自分よりも上級者からいろいろなこと学べます。しかし、プログラミングはそうでもありません。
最初に理解できるコードは限られていますし、上級者が作ったWebサイトのコードや動作アプリを見ても、何のことだかよくわかりません。この『超初心者』状態を抜け出すまで、プログラミングに面白さは感じにくいでしょう。
良かった点
英語力は関係ない
私は英語が苦手です。日本語のプログラミング言語が世界主流なら良いのに、と思っていたくらいです。が、実際に勉強してみた結果、あまり英語力は関係ありませんでした。marginは余白、paddingは詰め物、inline-blockは列の塊、なのですが、日常で使う英単語ではないですよね。
新しいタグを覚えたければ、そのタグの動作内容や意味を確認することになるため、英語力がなくても問題ありません。
実行、結果、改善の手順を学べる
コードを書く、反映させる、改善する、コード書く、反映させる、改善する……。
この作業の繰り返しになります。もちろん、効率化してコードをまとめて書いたりしますが、プログラミング中の基本動作はこれだけです。
この基本動作は、どんな分野でも応用ができます。これは生産管理や品質管理の継続的改善手法、PDCAサイクル(計画、実行、評価、改善)の「DCA」部分になります。プログラミングでは物事を論理立てて考える「ロジカルシンキング」を学べる、と言いますが、ロジカルシンキングこそ「DCA」サイクルで考えることです。
パソコン作業の速度向上
プログラミングを勉強するまで、「プログラミング勉強とパソコン作業は何の関係もない」と思っていました。
私が想像していた以上に、関係ありました。ごめんなさい。
私が仕事で使っているソフトウェアは「MicrosoftOffice」が主です。どのソフトウェアの操作速度も向上しました。これは、ソフトウェアに搭載されている機能が「どういう動きをするのか」「どうしてこの機能なのか」「どのボタンに欲しい機能があるのか」が、無意識的に理解できるようになったからです。
私にとって速度向上効果が一番高かったのは、wordです。日本語の文書体裁を整えるために使うには難しいソフトウェアですが、wordの機能そのものを理解するようになってから、作業速度や文書の完成度が上がりました。
正直、この効果だけでも、私にとってはプログラミング勉強をした価値がありました。
プログラミングは勉強した方が良いのか
勉強するか、しないかの、二択ならば、私はすることをおすすめします。何故ならば、勉強して悪かったところより、良かったところの方が大きいからです。
初心者はどうやって勉強すべきか
私が勉強した結果を踏まえて、「超初心者がプログラミングを勉強するコツ」をふたつお伝えしますね。
- まずは60分
- 試してみてから考える
まずは60分
「まずは1週間」とか「4週間でエンジニア」とか、心揺さぶられる素敵なキャッチコピーが溢れていますが、設定期間が長すぎます。本当の「超初心者」がそんなに長い期間プログラミング勉強を続けられるならば、世の中のエンジニア不足はとっくの昔に解消されているはずです。
『まずは60分だけやってみる』です。
そのために必要なのは、『60分』『パソコン(+エディットアプリ)』『インターネット接続環境』です。ネカフェでも条件が揃えば、試すことができます。
60分でやることは、次の3点だけ。
- パソコンにエディットアプリ(コードを書くソフトウェア)を準備
- Windowsなら「メモ帳」(初期インストール済み)
- Macなら「Atom」(ダウンロードが必要)
- TechAcademyの無料動画講義(YouTube)
- 「初めてのHTML入門講座」の「1-1から1-3」まで視聴(3本で約16分)
- 動画を見ながら、止めながら、エディットアプリにコードを書く
試してみてから考える
まずは60分だけやってみましょう。あなた自身がコードを書き、プログラミングを体験してみてから、これからどうするのかを決めれば良いと思います。
1 これならやれそう
やれそう、と感じた人なら、無料教材や無料動画講義を利用して、プログラミング勉強を続けられるでしょう。とにかく早く成果を出したいならば、有料講義の受講を検討しても良いと思います。
2 難しすぎて苦しかった
この60分が苦しかった人ほど、現時点では勉強することをすすめません。無理矢理勉強を続けても、ここから先はもっと難しくなっていくため、挫折の可能性が高まるだけです。プログラミング以外にも、あなたの人生に役立つスキルはたくさんあります。プログラミングをやらないことで、本当に必要なスキルを身につけるために、時間を有効活用することを検討してみて下さい。
3 難しかったけど、プログラミングを諦めきれない
60分が苦しかったけど、どうしてもプログラミングを続けたい人は、先にこの参考書を読んでみて下さい。私がおすすめしているITパスポートの参考書になります。
試験を受ける必要はありません。この参考書は、コンピュータ超初心者向けに書かれており、IT用語やシステム構成をイラストで丁寧に説明してくれています。IT基礎知識が身につけば、プログラミングを勉強しやすくなります。
初心者の私が挫折せず、60日間プログラミング勉強を続けることができたのは、この「IT基礎知識」を身につけていたからです。この一冊を読破してすぐに、IT基礎知識を全て身につけられるわけではありませんが、「プログラミングを諦めない」気持ちが本物ならば、この参考書はあなたの味方になってくれるでしょう。私はこの参考書を、基本基礎の見直しをするために、長期間活用させてもらっています。
普通に読んでいくだけなら4~5時間あれば、読み切れます。プログラミングしながら悩み続けるより、参考書代金+4~5時間を先行投資して下さい。今後のプログラミング勉強を格段に効率化してくれます。
まとめ:初心者がプログラミングを60日間勉強して【悪かった点、良かった点】
- 悪かった点
- ある程度のコンピュータリテラシが前提
- 勉強時間がかかる
- 最初が面白くない
- 良かった点
- 英語力は関係ない
- 実行、結果、改善の手順を学べる
- パソコン作業の速度向上
悪かったところもあるけれど、良かったところの方が大きいため、私はプログラミング勉強をおすすめします。ただし、超初心者は『まずは60分』だけやってみて、『試してみてから考える』です。
実際にプログラミングをやるか、やらないか。
それは、あなたの判断にお任せしますね。
初心者の勉強記録は、こちらです。
→プログラミング初心者の60日間チャレンジ物語【前編:30日目まで】
→プログラミング初心者の60日間チャレンジ物語【後編:60日目まで】