IT高度試験の対策方法

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IT高度試験の対策方法

私は「勉強して、スキルを身につけて、合格する」ことを目標にしています。この記事は、私が勉強して、受験した情報処理技術者試験(IT高度試験)の対策方法を、科目ごとにまとめたものです。

「勉強しないで点数を取る方法」や「これだけやれば合格」のようなテクニックの紹介はありません。勉強をして、スキルを身につけて、合格したい方の参考にしてもらえると嬉しいです。

  • 午前Ⅰ~実力を確認し、共通知識の習得に努める
  • 午前Ⅱ~専門知識の習得に努める
  • 午後Ⅰ~午前Ⅱと同時に勉強を進める
  • 午後Ⅱ~自分のタイプに合わせて、勉強方法を変える

それぞれの科目について、説明しますね。

午前Ⅰ

午前Ⅰは共通知識を問うため、全分野の中分類すべてが出題範囲になっています。出題は技術レベル3であり、応用情報技術者試験と同程度なのですが、「範囲が広い」「出題数が少ない」ことがポイントです。

  • 応用情報技術者試験 80問出題(150分)で48問正解
  • 高度試験 30問出題(50分)で18問正解

この科目は、心理的・時間的な負担が大きいです。範囲が広いため、ある程度の勉強時間をつぎ込まなければいけない上に、出題数が少ないため、確実に点数を取る必要があるからです。さらに、高度試験の主要科目ではないため、午前Ⅰ対策が受験区分の専門知識対策につながることは、ほとんどありません。
が、午前Ⅰを通過しなければ、残りの科目の採点すらしてもらえません。

まず、「応用情報技術者試験の午前問題の知識があるか」を確認して下さい。前回、前々回の過去問題を自力で解いてみましょう。自分で問題を解けば、正直に、自分の実力を把握することができます。

知識が十分ならば、10年分程度の過去問題を周回すれば、合格ラインまで届かせることができます。しかし、不十分な場合は、参考書などを活用して、知識の習得に努めましょう。午前Ⅰの共通知識は、高度試験では「あって当然の基礎知識」です。ここが不十分なまま勉強を進めていくと、午後Ⅰ・Ⅱを解くことが難しくなります。

午前Ⅱ

受験区分の専門知識を問う出題になります。出題数が減り、範囲が狭くなり、配分が専門知識に傾くおかげで、得点するのは午前1よりも楽になります。過去問題をひたすら周回するだけでも、ある程度の点数を取ることができます。

ただし、午前Ⅱは多肢選択式(四肢択一)のため、注意が必要です。なぜならば、専門知識の基本基礎を理解しないまま点数を取っても、午後対策で行き詰まるからです。

勉強開始時は、専門知識の基本基礎の理解から始めましょう。試験直前は、過去問題の周回に切り替えて、勉強時間の短縮がおすすめです。

午後Ⅰ

私が受験した高度試験は、「ITサービスマネージャ」「ITストラテジスト」「システム監査技術者」「情報セキュリティアドミニストレータ(旧区分)」の4区分です。いろいろな試験勉強をした私の経験として、この午後Ⅰはどれだけ勉強時間を費やしても、無駄のない科目だと思います。なぜならば、午後Ⅰの解答を作るために、午前Ⅱの勉強が必須となり、自動的に専門知識を習得していくことになるからです。また、午後Ⅱ対策、事前準備にもつながります。

私は、午後Ⅰと午前Ⅱのセット勉強をおすすめします。

ただし、午前Ⅱ対策と同様に、過去問題を周回しすぎると、設問と解答を丸暗記してしまうため、注意が必要です。記述式は自己採点が難しいですが、厳しく判定すること、思考過程を確認すること、この2点を押さえてみて下さい。

まず、設問と自分解答、正答を見比べて、自分解答と正答のズレを突合します。この部分は、自分に厳しすぎるくらいでちょうど良いでしょう。次に、ズレが生じているならば、「何を知っていれば解答できたのか」「知識があるのに解答できなかったのか」「知識があっても解答できなかったのか」「出題のキーワードはすべて拾えたのか」「何が設問の意図だったのか」「ズレた解答を作ってしまったのは、何が原因なのか」など、自分の思考過程を確認します。設問と自分解答、正答を見比べて、自己分析を続けることで、理解度が増していきます。

午後Ⅱ

午前Ⅰ以上に自己採点が難しいのが、午後Ⅱです。試験採点結果は4段階評価のため、書いた論文のどの部分が良くて、どの部分が悪いのかが判断しにくいです。「長い文章を自筆で書く」という修行のような午後Ⅱは、自分のタイプに合わせて、勉強方法を変えることをおすすめします。

  • 論作文が得意
  • 論作文が苦手

論作文が得意な人は、勉強時間を使いすぎるのはもったいないです。論作文をたくさん書き上げるよりも、勉強時間をほかの科目に回しましょう。例えば、午後Ⅰ対策を続けることで、合格論文の必要要素を収集、作成できる力があるはずです。

論作文が苦手な人は、とことん対策が必要です。論述形式、論理展開、論旨、記述時間等、試験時間内に収まるように論作文の内容を見積もることすら大変だからです。最初は、自力で論文を書き上げられる知識と体力をつけることを目標にしましょう。参考書の手引きに沿って論文対策を行い、120分以内に記述するために2、3本の完成論文の模写練習(内容や筆記速度)、などを行ってみて下さい。
論文練習は、細切れ時間では効果が薄くなります。まとまった勉強時間を確保し、まとまった時間で論述するクセをつけましょう。試験本番は120分間ぶっ通しで、自力で1本の論文を書き上げなければいけないからです。また、試験直前に勉強を開始しても、成果が出にくいのも午後Ⅱの特徴です。

勉強のサポートをしてくれる本【2冊】

それぞれの科目は、参考書や問題集などで勉強します。が、試験用の参考書だけでは理解しにくかったり、新用語解説が少なかったりすることがあります。私はそういう部分を「読書」で補ってきました。試験にとても役立った本を、2冊紹介します。

図解でよくわかるネットワークの重要用語解説

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すべての試験で出題される「セキュリティ」に次ぐ、出題分野「ネットワーク」関連の理解をサポートしてくれる1冊です。フルカラーイラストの図解、一般的な用語解釈からIT試験で扱う用語意味を解説してくれます。どの試験区分でも、一度目を通しておいて損のない1冊です。

いちばんやさしいアジャイル開発の教本

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進化するITの、現在の主流になってきている「アジャイル開発」をわかりやすく解説してくれる1冊です。開発に携わっていない人、まったくアジャイル開発を知らない人が、初めて読んでも理解できるように、構成されています。試験勉強ではじめて「アジャイル」という単語に出会った人も、理解できるようになっています。試験対策に第5章までしか読まなくても、十分価値がある1冊です。

2020年の高度試験では、午前Ⅰ、午後Ⅱの両方で、アジャイルの出題がありました。アジャイルの性質、内容を理解していれば、解くことができる設問でした。

まとめ: IT高度試験の対策方法

  • 午前Ⅰ~実力を確認し、共通知識の習得に努める。10年分の過去問題を周回(無料アプリがおすすめ)
  • 午前Ⅱ~専門知識の習得に努める。試験直前から過去問題を周回(こちらも無料アプリがおすすめ)
  • 午後Ⅰ~午前Ⅱと同時に勉強を進める。過去問題は、自分解答の考え方と正答を比べて、足りない知識や考え方を補っていく。一番勉強時間を投資する科目。
  • 午後Ⅱ~自分のタイプに合わせて、勉強方法を変える。得意な人は、時間をかけすぎず、ほかの科目から合格論文の必要要素を収集、作成する。苦手な人は、まとまった時間を確保して、自力で論文を書き上げられる知識と体力をつける。

試験勉強だけをして、合格だけするのは、とてももったいないです。みなさんの大切な時間とお金を投資して、試験勉強をするのですから、投資した分だけスキルを一緒に身につけることを、私はおすすめします。

 

おまけ:勉強のサポートをしてくれる本【2冊】

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