建設業経理士を受験してみることにした
建設業経理士2級について調べていく中で、資格の位置づけや試験内容を把握したうえで、今回受験してみることにしました。この記事では、受験を決めるまでに調べたことや考えたことを整理しています。
建設業経理士を受験してみることにした
ご縁があって、建設業界の仕事を請け負うことになりました。担当業務は経理ではありませんでしたが、仕事先で「建設業経理士」という資格があることを教えてもらい、少し気になる存在になりました。
建設業界に特化した資格であること、また、一定の評価基準にも関係していると知り、せっかくの機会なので、今回建設業経理士2級を受験してみることにしました。
この記事では、受験前の段階で調べた内容と、現時点での考えをまとめています。
- 建設業経理士とは?
- 参考書と勉強方法(予定)
建設業経理士とは?
建設業経理士は、建設業に特化した会計や財務管理の専門家です。建設プロジェクトの特性を理解し、予算管理や資金調達、税務報告など、幅広い役割を担います。
- プロジェクトの予算管理:建設プロジェクトの予算を計画し、コストを管理する
- 資金調達:必要な資金を調達し、融資や契約の管理を行う
- 税務申告:建設業特有の税務申告を担当し、税金関連業務を管理する
- 財務報告:プロジェクトの収支を分析し、経営陣に財務状況を報告する
実際に、ここまで壮大な(?)経理士業務を単独で請け負う方は少ないと思います。ですが、資格を取得したスタッフは、企業に大きなメリットもたらします。
具体的には、公共事業の入札に必要な経営事項審査の評価対象となるため、建設業界では非常に重宝される資格です。特に、2級以上の資格は企業にとってメリットが大きく、昇給や昇進の条件として設けている会社もあるようです。このため、仕事でのアピールには、2級以上の取得をおすすめします。
公式サイト:建設業経理検定
建設業経理検定試験とは、建設業経理に関する知識と処理能力の向上を図るための資格試験です。「建設業経理士検定試験」(1級、2級)は、建設業法施行規則第18条の3に基づく「登録経理試験」として、また、「建設業経理事務士検定試験」(3級、4級)は(一財)建設業振興基金独自の試験として実施しています。
建設業経理検定試験:建設業経理検定試験とは
受験資格はなく、誰でも希望の級を受験することができます。また、検定試験は1級から4級まであり、それぞれ内容と難易度が異なります。
1級
内容:建設業原価計算、財務諸表、及び財務分析
程度:上級の建設業簿記、建設業原価計算及び会計学を修得し、会社法その他会計に関する法規を理解しており、建設業の財務諸表の作成及びそれに基づく経営分析が行えること
※1級を取得するためには、原価計算、諸表、分析の3科目すべてについて、科目合格の有効期限内(合格通知書に記載する日から5年間)に合格する必要があります。
2級
内容:建設業の簿記、原価計算及び会社会計
程度:実践的な建設業簿記、基礎的な建設業原 価計算を修得し、決算等に関する実務を行えること
3級
内容:建設業の簿記、原価計算
程度:基礎的な建設業 簿記の原理及び記帳並びに初歩的な原価計算を理解しており、決算等に関する初歩的な実務を行えること
4級
内容:簿記のしくみ
程度:初歩的な建設業簿記を理解していること
参考書と勉強方法(予定)
日商簿記検定でコテンパンにやられた経験を踏まえて、前回以上に今回は、事前準備を意識して進めることにしました。
・詳しくはこちら
→簿記3級・2級を受検して返り討ちにされた話
建設業経理士向けの教材は種類が多くないため、選定が重要になります。私は、参考書は基礎を確認して学べることに重点を置き、問題集は過去問題を反復練習することを目的に選びました。

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建設業経理士の合格に必要な勉強時間は、簿記の知識・経験によって大きく異なります。一般的に、以下のような目安が挙げられています。
- 簿記未経験者:100時間~150時間 (約2~3ヶ月)
- 日商簿記3級保持者:50~60時間 (約2ヶ月)
- 日商簿記2級保持者:50時間 (約1ヶ月)
私は日商簿記2級の学習経験がありますが、実務経験はなく、独学での受験になります。そのため、余裕を見て150時間程度を目安に進める予定です。
民間資格を取得するデメリットとメリット
建設業経理士は、民間資格のひとつではありますが、建設業界においては一定の評価があり、会計・財務分野の知識を体系的に身につけていることを示す資格として位置づけられています。調べていく中で、業界内でのキャリアアップや、社内評価につながるケースがあることも知りました。
一方で、建設業界で働くうえで必ず取得しなければならない資格ではありません。そのため、受験を検討する際には、一般的に言われているデメリットとメリットを把握したうえで、自分の状況に当てはめて考える必要があると感じました。
デメリットとして考えられる点
まず、資格取得には一定の時間と費用がかかります。試験勉強に必要な学習時間に加えて、受験料や教材費といったコストも無視できません。特に、独学で取り組む場合は、自分で学習計画を立て、継続的に時間を確保する必要があります。
また、民間資格は種類が多く、どの資格を選ぶかによって得られる効果も異なります。建設業経理士は建設業界では評価されやすい一方で、他業界や企業によっては同じ評価を受けられるとは限りません。資格の評価は、業界や企業ごとに差がある点は意識しておく必要があります。
さらに、資格を取得しただけで即戦力として評価されるわけではありません。建設業界では、実務経験や業務理解、社内外とのコミュニケーションなどが重視される場面も多く、資格はあくまで判断材料のひとつに過ぎないと考えたほうが現実的だと思います。
メリットとして考えられる点
その代わり、建設業経理士を目指す過程で、建設業に特化した簿記や原価計算、会計の考え方を体系的に学べる点は、大きなメリットだと感じました。業界特有の前提や数字の見方を整理することで、業務の背景理解が深まる可能性があります。
また、資格は客観的に知識を示す指標になるため、就職や転職、社内評価の場面でプラスに働くこともあります。特に、募集要項や評価基準の中で資格が挙げられている場合には、一定のアピール材料になるでしょう。
加えて、資格取得を目指して学習する過程そのものが、自分の知識の棚卸しや理解の整理につながります。結果として、業務への向き合い方が変わったり、自分の中での理解度が上がったりする点も、メリットのひとつだと考えています。
資格取得を検討する際のポイント
資格を取得するかどうかを考える際には、いくつか整理しておいたほうがよい点があります。
まず、資格を取る目的が自分の状況に合っているかどうか。キャリアアップを目指すのか、業務理解を深めたいのか、それとも知識整理が目的なのかによって、受験の意味合いは変わってきます。
次に、他の資格との比較です。複数の資格を見比べたうえで、自分にとって必要な知識がどこにあるのかを考えることも大切だと思います。
そして、時間や費用に対して、どの程度のリターンを期待するのか。資格取得にかかるコストが、自分の中で納得できるものかどうかを一度整理しておくと、後悔しにくくなるはずです。
これから建設業経理士を受験してみようと思う方は
2024年12月現在、CBT方式はなく、試験会場での筆記試験方式で行われます。年に2回(上期9月、下期3月)に実施、受験地は全国51地区、申込受付は、試験日の約4か月前から開始されるため、公式サイト建設業経理検定で確認しておきましょう。また、受験料は各級ごとに設定されているので、こちらも確認しておいてください。
建設業経理士に合格するためには、あなたの知識と経験を踏まえた適切な勉強計画を立て、継続的に努力することが大切です。申込受付に併せて、早めに勉強計画を立てることをおすすめします。
・詳しくはこちら
→なぜ勉強計画を立てるのか【時間と成果を最大化する方法】
まとめ:建設業経理士を受験してみることにした
建設業経理士は、一般論として建設業界でのキャリアアップや評価につながる可能性のある資格だと理解しました。
そのうえで、私自身はまず一度受験してみて、どのような知識が求められるのか、どの程度実務理解につながるのかを確かめてみたいと考えています。現時点では、資格をどのように活用するかまでを決めているわけではありません。まずは受験してみること、その過程で得られるものを整理することを優先するつもりです。
同じように建設業経理士の受験を検討している方にとって、この記事が判断材料のひとつになれば嬉しいです。
【使用する参考書】
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