簿記3級・2級を受検して返り討ちにされた話
簿記3級・2級を受検して返り討ちにされた話
既に、社会人にオススメ三大資格試験のひとつとして、簿記3級を紹介しています。(※本記事では「簿記」=「日商簿記」として記載します。)
社会人にオススメ三大資格試験【ITパスポート、FP3級、簿記3級】
私は「社会で役に立つ資格」で「勉強すれば簡単に取れる資格」と勧められて受検しましたが、ちっとも簡単ではありませんでした。
かなり心を折られたものの、合格は合格です。せっかく勉強をはじめたし、簿記そのものが楽しくなったので、調子に乗って2級に挑戦しました。そして、見事に返り討ちにされてしまいます。
実体験を踏まえた上で言います。簿記は簡単な試験ではありません。
私の体験談として、簿記3級・2級で返り討ちにされた話を記録しておきます。これから簿記に取り組もうと考えていたり、興味がある方の参考になれば嬉しいです。
- 簿記3級を受検して返り討ちにされた話
- 簿記2級を受検して返り討ちにされた話
- これから簿記に取り組むなら
簿記3級を受検して返り討ちにされた話
「簿記3級は簡単な試験である」と言われることが多いです。簡単な試験であると言われる理由は、合格率が高く、勉強時間は少なく、勉強期間が短いことだと推測できます。
(※試験参考書や教育情報サイト、合格者体験談などを参考にしています。)
- 合格率:概ね40~50%
- 勉強時間:約100時間
- 勉強期間:1~3か月
しかし、「簡単」の意味が、他の試験と違うところに注意が必要です。会計・経理系試験の中で考えると、確かに「簡単」ではありますが、多岐選択式ではなく、計算結果は実数値記入で解答しなければなりません。また、計算問題特有の「数字をひとつ間違えると、残りを全部間違える」罠が常設されております。きちんと勉強をすれば受かる資格ですが、「簡単」と言い切れないのではないでしょうか。
また、難易度に対して大きく意見が分かれるのは、個人の経験や簿記への理解度が異なるからでしょう。具体的には、次の3点です。
- 簿記の初学者で実務経験なし
- 計算の苦手な人
- 試験対策が不十分
簿記の初学者で実務経験なし
簿記の基本原則や手法に焦点が当てられますが、初学者にとっては新しい概念や用語が多いため、難易度が高く感じられます。
さらに、仕訳帳や元帳の取りまとめ、基本的な財務諸表の作成、税金に関する基本的な知識など、実務での活用が考慮されているため、実務経験が少ない場合、実務と理論との関連性を理解するのが難しいことがあります。
計算の苦手な人
複雑な計算は少なく、基本的な四則演算が中心です。簿記の基本原則を理解した上で、計算手順を正確に踏むことが重要ですが、手順の混乱や途中で計算ミスを起こしやすいため、計算の苦手な人には難しく感じることがあります。
試験対策が不十分
試験対策が不十分で、過去問題を解く機会が少なかった場合、とにかく時間不足となりやすいです。重要なポイントや出題の傾向を把握できていない可能性が高く、問題に対する冷静な判断や正確な解答が難しくなるからです。残念ながら、勘で当てられるような問題は出題されません。
自信があった3級受検結果
私が使った参考書と問題集は、こちらです。
(Amazon)みんなが欲しかった!簿記の教科書【日商3級】
(Amazon)みんなが欲しかった!簿記の問題集【日商3級】
ITパスポートは参考書1冊と過去問道場(Webサイト)、FPは参考書と問題集が1冊ずつで十分な試験対策をすることができました。これまでの資格試験を踏まえて、計画を立て、勉強をして、受検しました。
問題に取りかかる順序、優先度は「問1>問3>問2」です。
想像以上に点数が低く、落ちた!と思いました。試験中に解答の手応えがなかったわけでもなく、とても微妙な気持ちになりました。
「もう少し本番対策すれば、もう少し点数が取れたかもしれない」けれど、「合格を目指すだけであれば、今回の対策で十分だったかもしれない」とも考えました。
合格したはずなのに、とてもやるせない気持ちになった簿記3級でした。
それでも、せっかく勉強をはじめたし、簿記が楽しくなったので、2級に挑戦することにしたのです。
簿記2級を受検して返り討ちにされた話
受検1回目
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(Amazon)みんなが欲しかった!簿記の問題集【日商2級:商業簿記】
(Amazon)みんなが欲しかった!簿記の教科書【日商2級:工業簿記】
(Amazon)みんなが欲しかった!簿記の問題集【日商2級:工業簿記】
(Amazon)究極の仕訳集 日商簿記2級
3級で絶妙な成績だったことを反省し、参考書を1冊追加し、2級に臨むことにしました。
仕訳の参考書を増やしたのに、仕訳の点数が不十分です。教科書、仕訳集はしっかり覚えたはずなのに、本番の問題が解けていません。正しくは、解けたつもりでいるのですが、点数になっていないのです。
これは、「根本的な対策を間違えている」のだと分析し、問題集を追加することにしました。
受検2回目
(Amazon)日商簿記2級 みんなが欲しかった!やさしすぎる解き方の本
(Amazon)スッキリうかる日商簿記2級 本試験予想問題集
解き方の本と予想問題集を追加しました。参考書での理解が間違えている可能性があったため、とにかく基本の解き方を練習しました。
他の資格試験の受験があったので、CBTのメリットを最大限活用し、勉強期間は満足するまで取ることにしました。
なぜか、勉強と試験がかみ合いません。基本は覚えているはずなのに、点数が伸びて来ないのです。
ここでもう一度、分析し直します。
今までは「基本問題」「過去問題」を中心に勉強してきました。それなのに、本番は「初見」に感じる問題が多かったのです。そこで、参考書と問題集に見切りをつけ、新しい本は追加せず、手元の「予想問題集」に振り切ることにしました。
三度目の正直
3級に合格してから、丸一年かかってしまいました。
この試験でも「初見」に感じる問題が多く、工業簿記の点数を伸ばせませんでした。この工業簿記で思った以上に手間取ってしまい、問2連結会計の時間をほとんど確保できませんでした。が、無事に部分点をもぎ取り、滑り込みセーフ合格です。
各問の点数を調整したような雰囲気になっていますが、一切、調整はありませんのでご安心くださいませ。また、部分点をもぎ取った連結会計は、こちらのノートにまとめて対策を行いました。
これから簿記に取り組むなら
統一試験よりCBT推奨
統一試験は難易度が高い、CBTは簡単だから…などと言われていますが、受検そのものの手軽さで、私はCBT試験を推奨します。試験日を自分の日程に合わせて申し込めますし、あとから試験日を変更できる強みがあります。
統一試験合格、CBT試験合格、どちらも簿記検定合格に違いはありません。
きちんと勉強すれば3級には合格できる
きちんと勉強すれば、(しつこいようですが)3級にはしっかり合格できます!必要最小限の参考書、独学で、合格できます!!
2級はオーバースペック気味になるので注意
しかし、安易に2級合格を目指すとオーバースペック気味ですし、勉強時間、忍耐力が想像以上に必要となります。2級まで目指そうと考えている方は、よくご検討くださいね。
(私は、勉強期間1年、3回受検、独学での合格です。)
まとめ:簿記3級・2級を受検して返り討ちにされた話
簿記は簡単な試験ではありません。しかし、きちんと勉強することができるのであれば、簿記3級は社会人にオススメ三大資格試験のひとつであることも確かです。
私の失敗談を踏み台にして、しっかり受検そのものを検討した上で、簿記に挑戦して欲しいと思います。
【使用した参考書:簿記3級】
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【使用した参考書:簿記2級】
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