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IT高度試験の対策方法【独学で突破する学習戦略】

mitsuki
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IT高度試験は、午前Ⅰ~午後Ⅱの4科目構成です(2025年度現在)。「午前Ⅰで基礎を確認」「午前Ⅱで専門を固め」「午後Ⅰで応用を磨き」「午後Ⅱで論述力を鍛える」というこの流れを意識すれば、独学でも合格可能です。

IT高度試験の対策方法【独学で突破する学習戦略】

「勉強して、スキルを身につけて、合格する」のが、私の試験勉強の基本方針です。この記事では、私が実際に受験した情報処理技術者試験(IT高度試験)の対策方法を、科目別にまとめています。

「勉強しないで点数を取る方法」や「これだけやれば合格」ような裏技はありませんが、地に足のついた方法で確実に合格へ近づけるはずです。

  • 午前Ⅰ~実力を確認し、共通知識の習得に努める
  • 午前Ⅱ~専門知識の習得に努める
  • 午後Ⅰ~午前Ⅱと同時に勉強を進める
  • 午後Ⅱ~自分のタイプに合わせて、勉強方法を変える

それぞれの科目について、説明しますね。

午前Ⅰ:共通知識の確認と基礎固め

午前Ⅰは共通知識科目です。出題範囲はすべての分野にまたがり、応用情報技術者試験(レベル3)と同レベルの内容です。

ただし、試験時間・出題数が異なります。

  • 応用情報技術者試験 80問出題(150分)で48問正解
  • 高度試験 30問出題(50分)で18問正解

範囲が広い × 出題数が少ないため、効率よく点を取ることが難しい科目です。

範囲が広いため、ある程度の勉強時間をつぎ込まなければいけない上に、出題数が少ないため、確実に点数を取る必要があるからです。さらに、高度試験の主要科目ではないため、午前Ⅰ対策が受験区分の専門知識対策につながることは、ほとんどありません。とにかく、心理的・時間的な負担が大きい科目です。
が、午前Ⅰを通過しなければ、残りの科目の採点すらしてもらえません。

まず、ここでは「応用情報技術者試験の午前問題をどの程度覚えているか」を確認しましょう。過去問を解けば、今の実力が正直にわかります。知識が十分ならば、10年分程度の過去問題を周回すれば、合格ラインまで届かせることができます。しかし、不十分な場合は、参考書などを活用して、知識の習得に努めましょう。

午前Ⅰは高度試験の基礎体力です。ここをおろそかにすると、午後問題の理解も深まりません。

午前Ⅱ:専門知識を磨く

受験区分の専門知識を問う出題になります。出題数が減り、範囲が狭くなり、配分が専門知識に傾くおかげで、得点するのは午前1よりも楽になります。過去問題をひたすら周回するだけでも、ある程度の点数を取ることができます。

ただし、多肢選択式(四肢択一)なので、正答の“根拠”を理解しておくことが重要です。なぜならば、基礎を理解せずに点を取っても、午後Ⅰ・Ⅱで必ず詰まってしまうからです。

勉強開始時は、専門知識の基本基礎の理解から始めましょう。試験直前は、過去問題の周回に切り替えて、勉強時間の短縮がおすすめです。

午後Ⅰ:専門知識+論理力の融合

私が受験した高度試験は、「ITサービスマネージャ」「ITストラテジスト」「システム監査技術者」「情報セキュリティアドミニストレータ(旧区分)」の4区分です。いろいろな試験勉強をした私の経験として、どの区分にも共通して言えるのは、午後Ⅰの勉強はすべての科目の基礎になるということです。午後Ⅰを攻略すると、午前Ⅱ・午後Ⅱの対策が自然と整います。

私は、午後Ⅰと午前Ⅱのセット勉強をおすすめします。

ただし、午前Ⅱ対策と同様に、過去問題を周回しすぎると、設問と解答を丸暗記してしまうため、注意が必要です。自己採点は難しいですが、厳しめに行うのがコツです。次の観点で解答を見直しましょう。

  • 「何を知っていれば書けたのか」
  • 「なぜ設問の意図を外したのか」
  • 「キーワードを拾い切れなかった原因は?」

この“解答の思考過程分析”を続けることで、理解度が飛躍的に高まります。勉

午後Ⅱ:論述力を鍛える

午後Ⅱは最難関の論述試験です。採点はA~D評価の4段階で、受験結果が出てもどの部分が良かったか(もしくは悪かったのか)は分かりません。

そして、午前Ⅰ以上に自己採点が難しいのが、午後Ⅱです。「長い文章を自筆で書く」という修行のような午後Ⅱは、自分のタイプに合わせて、勉強方法を変えることをおすすめします。

  • 論作文が得意
  • 論作文が苦手

論作文が得意な人は、勉強時間を使いすぎるのはもったいないです。論作文をたくさん書き上げるよりも、勉強時間をほかの科目に回しましょう。例えば、午後Ⅰ対策を続けることで、合格論文の必要要素を収集、作成できる力があるはずです。

論作文が苦手な人は、とことん対策が必要です。論述形式、論理展開、論旨、記述時間等、試験時間内に収まるように論作文の内容を見積もることすら大変だからです。最初は、自力で論文を書き上げられる知識と体力をつけることを目標にしましょう。参考書の手引きに沿って論文対策を行い、120分以内に記述するために2、3本の完成論文の模写練習(内容や筆記速度)、などを行ってみて下さい。
論文練習は、細切れ時間では効果が薄くなります。まとまった勉強時間を確保し、まとまった時間で論述するクセをつけましょう。試験本番は120分間ぶっ通しで、自力で1本の論文を書き上げなければいけないからです。また、試験直前に勉強を開始しても、成果が出にくいのも午後Ⅱの特徴です。

勉強を支えてくれる本【2冊】

それぞれの科目は、参考書や問題集などで勉強しますが、試験用の参考書だけでは理解しにくかったり、新用語解説が少なかったりすることがあります。試験参考書だけでは足りない部分を補うために、私は“周辺知識読書”を活用しています。試験にとても役立った本を、2冊紹介します。

図解でよくわかるネットワークの重要用語解説

(Amazon)図解でよくわかる ネットワークの重要用語解説

すべての試験で出題されるセキュリティに次ぐ重要分野「ネットワーク」の理解を深めるのに最適な1冊です。フルカラー図解で、抽象的な用語が“見える化”されます。どの試験区分でも、一度目を通しておいて損のない1冊です。

いちばんやさしいアジャイル開発の教本

(Amazon)いちばんやさしいアジャイル開発の教本

IT高度試験でも頻出の「アジャイル開発」をわかりやすく解説してくれる1冊です。専門外の人でも理解できる平易な構成で、特に第5章まで読めば試験対策に十分対応できます。

2020年の高度試験では、午前Ⅰ、午後Ⅱの両方で、アジャイルの出題がありました。アジャイルの性質、内容を理解していれば、解くことができる設問でした。

まとめ:IT高度試験の対策方法【独学で突破する学習戦略】

  • 午前Ⅰ~実力を確認し、共通知識の習得に努める。10年分の過去問題を周回(無料アプリがおすすめ)
  • 午前Ⅱ~専門知識の習得に努める。試験直前から過去問題を周回(こちらも無料アプリがおすすめ)
  • 午後Ⅰ~午前Ⅱと同時に勉強を進める。過去問題は、自分解答の考え方と正答を比べて、足りない知識や考え方を補っていく。一番勉強時間を投資する科目。
  • 午後Ⅱ~自分のタイプに合わせて、勉強方法を変える。得意な人は、時間をかけすぎず、ほかの科目から合格論文の必要要素を収集、作成する。苦手な人は、まとまった時間を確保して、自力で論文を書き上げられる知識と体力をつける。

「合格するために勉強する」のではなく、「スキルを身につけるために勉強し、その結果として合格する」。大切な時間もお金も投資するのだから、資格+実力の両方をぜひ手に入れましょう。

【参考書籍】
(Amazon)図解でよくわかる ネットワークの重要用語解説
(Amazon)いちばんやさしいアジャイル開発の教本

ABOUT ME
満稀(みつき)
満稀(みつき)
大人だからこそ効率的に勉強したい運営者
独学で高度情報処理(プロマネ・システム監査など)や簿記・FPに合格。調理師など異色の資格にも挑戦してきました。資格・学びを資産へ変える実践を続け、そのための工夫や気づきを発信しています。

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