情報処理技術者試験の向こう側【失敗から学ぶ】
ITストラテジスト試験に5回落ちた経験から、合否だけでなく「学び続けること」そのものに価値を見いだしました。資格の先にあるスキルと成長について考えています。
情報処理技術者試験の向こう側【失敗から学ぶ】
ITストラテジスト試験に、5回落ちました。しかも5回目は、これまでで一番悪い論文評価「C」。正直、「ここで合格したら情報処理技術者試験は卒業しよう」と考えていました。今の自分の経験や知識を踏まえると、受けられる区分はほとんど残っていないからです。
情報処理技術者試験に挑戦し続けた期間は、気付けば20年以上。その中で、「このまま情報処理技術者試験だけを受け続けていて良いのだろうか?」という疑問も芽生えました。
- キャリアアップやスキルアップとしての限界
- 実務経験が必要な他資格(社労士、FP1級、宅建士など)のハードル
- 受験資格を得るための時間的・金銭的コスト
いろいろ考えた結果、「やっぱり今の自分には情報処理技術者試験が一番しっくりくるのでは?」という思いに戻ってきてしまうのです。
時代が変わっても、試験を受け続ける意味はあるのか
ITやAIの進化はとても速く、多くの知識がすぐに古くなっていきます。IPAの試験区分も、時代に合わせて何度も変化してきました。
- 論文・論述試験の内容変更
- セキュリティ知識を全科目で問う方針
- 技術動向に合わせた出題範囲の調整
こうした変化の中で、こんな疑問が浮かびます。
- 情報処理技術者試験を受け続ける必要は本当にあるのか
- 勉強時間というコストに見合うキャリアアップは望めるのか
- 「資格試験」の持つ意味自体が変わりつつあるのではないか
悩ましいことばかりです。それでも、5回もITストラテジスト試験に跳ね返された私なりに、ひとつの答えに行き着きました。
資格試験の「向こう側」にあるもの
試験を受け終えたあと、あなたは何を感じますか。会場を出た瞬間、どんな言葉が頭に浮かびますか。
私の場合、受験前はいつもこう思います。
「あぁ、もう二度とこの試験の勉強をすることはないかもしれない。嬉しいような、寂しいような……」
そして、受験を終えると今度はこう考えます。
「ここまで積み上げてきた勉強は無駄じゃなかったはず。さて、次は何を勉強しようか」
試験後の速報を待ちながら、その足で本屋に向かってしまうタイプです。
なぜそこまで勉強を続けたいのかというと、私は報奨金や資格名のブランドだけを求めて受験しているわけではないからです。
もちろん、報奨金がもらえるならありがたいですし、資格を取れたことを誇るべきだと思います。それは確かに、努力の証です。でも、同時にこうも思うのです。
「もし得られたものが報奨金とネームバリューだけだったとしたら、それはちょっと寂しいな」と。
時間とお金をかけて勉強し、ようやく合格した試験。そこで得た知識や経験は、使ってこそ価値が生まれるはずです。
そして、勉強を続けることで待っているのは、「もう勉強しなくていい未来」ではなく、
- 勉強を続けた分だけスキルが積み上がり
- 生涯にわたって使える“自分だけの武器”になっていく未来
なのだと思うようになりました。
私が選んだ、情報処理技術者試験の向こう側
「最適な資格」を探すことに、少し疲れてしまった時期がありました。そこで一度立ち止まり、自分に問い直しました。
「そもそも、私はどう生きていきたいのか」
「何を学び続けていたいのか」
出てきた答えは、とてもシンプルでした。
資格試験をきっかけに、ずっと勉強を続けていたい。
具体的には、次のような目標を思い描いています。
- 情報処理技術者試験の高度区分に合格する
- 日商簿記1級に合格する
- 日本語検定1級に合格する
そして、それらの知識を、仕事や生活の中で活かしていくこと。これが、私が選んだ「試験の向こう側」です。
同じ試験に5回も落ちたダメージは、それなりに大きいです。それでも、もう少しだけ情報処理技術者試験に挑戦してみることにしました。
2024年秋は、あえて苦手なデータベース試験に挑戦するつもりです。合格水準まで辿り着ける自信は正直あまりありません。それでも、「知らないことを知る」「できないことをできるようにしていく」プロセスは、やっぱり楽しいのです。
まとめ:情報処理技術者試験の向こう側【失敗から学ぶ】
ITストラテジストに5回落ちて、ようやく気づいたことがあります。
- 合否だけに価値を置くと、試験はとても苦しい
- 勉強そのものに価値を見いだすと、試験は「通過点」になる
- 資格の向こう側には、「一生もののスキル」と「自分なりの物語」が残る
何度挑戦しても失敗することはあります。それでも、学び続ける姿勢そのものが、キャリアや人生を支える土台になると信じています。
これからも試験に挑み、失敗し、また立ち上がりながら、「勉強を続ける人生」を自分で選び続けていきたいと思います。
