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疲労回復と睡眠 #1【アイテム編】

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疲労回復と睡眠 #1【アイテム編】

スポーツ競技者にとって、疲労回復は非常に重要である。トレーニング頻度が高くなり、強度が強まるほど、回復に時間がかかってしまうからだ。また、我々の人生の三分の一は睡眠時間である。この時間を有効に使うことが、疲労回復へとつながる。

疲労とは

疲労とは、対象によって異なる表現があるが、ここでは「原因の如何を問わず、生体機能が低下し、その機能が可逆的に復帰できる状態を保っていながら、低下前の状態に復帰できていない生体機能の低下状態」とする。健康な人にとって疲労は、日常生活で感じる機能減退であり、負荷の過剰を示す警告である場合がある。

急性疲労と慢性疲労

  • 急性疲労: 数分から数十分の短い時間で生じるものと、数時間の単位で生じるものがある
  • 慢性疲労::一日の活動の翌日まで持ち越される日周性疲労と、一週間以上続く慢性疲労がある

日中の急性疲労は、適度な睡眠によって回復できるが、夜間の作業延長や不適切な睡眠によって、疲労が翌日に持ち越されてしまうことがある。睡眠は、この回復過程を助け、急性疲労が慢性疲労に移行するのを防いでいるのだ。

肉体的疲労と精神的(神経的)疲労

  • 肉体的疲労: 運動などで生じる疲労
  • 精神的疲労: 複雑な事務作業や判断・思考などの心理活動や、感情や意思の活動が過度に要求された場合に生じる疲労

精神的疲労は、入眠困難や中途覚醒などの睡眠障害を引き起こし、結果として睡眠不足になり、疲労回復が妨げられる悪循環を生み出してしまう

疲労と休息、睡眠

日常生活からも明らかなように、睡眠は疲労回復にとって非常に重要だ。睡眠は身体と脳の両方を休ませるものであり、特に疲労した脳は眠ることでしか十分な休息を取ることができない。

慢性的な疲労は、治療が必要な病的な状態につながることがある。代表的な疾病として、慢性疲労症候群(十分に休息しても日常生活を送れないほどの疲労感が6か月以上続く状態)が挙げられる。慢性疲労症候群では、重度の疲労感をはじめ、記憶力・集中力の低下、筋肉痛、関節痛などの症状が見られる。

スポーツ競技者にとって、睡眠は運動後の疲労回復に最も重要な手段だ。しかし、朝練習や夜間のトレーニングに伴う起床・就寝時刻の問題、競技や試合に対する不安・緊張による睡眠の問題などが存在している。残念ながら、競技種目や競技レベルを問わず、スポーツ競技者は疲労回復促進としての睡眠の重要性を認識しているにもかかわらず、実際の睡眠時間は一般人と同程度ないしそれ以下であるという報告がある。

そこで今回は、疲労回復の睡眠に役立つ(だろう)アイテムについて、しっかり考えていきたい。

  • マットレス
  • ブランケット

マットレス

マットレスが睡眠の質にどれほど影響を与えるかについては、多くの研究があるが、その結果は必ずしも一致していない。論文を見ても、寝具と健康の相関関係を明確に示すものは少なく、現在の科学的な答えとしては「わからない」というのが現状だ。これは、睡眠の質が年齢や体型、個々の好みに大きく左右されるため、コントロールが難しいからである。

しかし、2011年に行われた実験が興味深い結果を示した。この実験では、7種類の硬さのマットレスを用意し、それぞれをランダムに参加者に割り当てた。参加者は一つのマットレスに一ヶ月ずつ寝てもらい、睡眠の質がどう変わるかをチェックした。その結果、マットレスの硬さによって睡眠の質が大きく変わることがわかったのである。

つまり、マットレスの質は睡眠にとって重要であるということだ。

ただし、どのマットレスが最適なのかは個人によって異なってしまう。多くの人は自分に最適なマットレスを見抜くことができない。

  1. 個人差の影響:人によって体重や筋肉の付き方が違うため、同じマットレスを使っても硬さが違うように感じられる
  2. 熟睡時の感覚の違い:深い眠りに入ると、筋肉がゆるむため、覚醒状態でマットレスに横たわっても熟睡時の感覚とは大きく異なってしまう

自分にとって最適なマットレスを見極めるには、実際に寝てみて、睡眠の質がどう変わるかを試してみるしかない。例えば、コアラマットレスでは、試用期間が設けられており、自分に合ったマットレスをじっくり選ぶことができるだろう。しっかりと自分に合ったマットレスを見つけることで、より良い睡眠と疲労回復を実現して欲しい。

【参考】
(Amazon)折り畳みマットレス シングル【koala (R)】

また、パートナーとベッドを共有している場合は注意をしてもらいたい。パートナーにとって最適なマットレスが、自分にはまったく合わない可能性がある。マットレス選びで不要な不和を避けるために、双方にとって快適な選択を心がけて欲しい。

良い睡眠を得るためには、自分の首や頭に適した枕を見つけなければならない。これはマットレスと同じく個人差が大きいものだが、2020年の系統的レビューによると、良い枕選びのポイントは4つある。

① 枕の素材

各部位(頭、首、肩)に適した形状設計が、効果的な枕選びの最も重要な要素かもしれない。枕の素材には、メモリーフォーム(衝撃吸収・低反発)、ラテックス(天然ゴム)、羽毛、ポリエステルなどがある。例えば、メモリーフォームは頭の形にフィットしやすく、ラテックスは通気性が良くて耐久性がある。自分の首や頭の形状やサイズに合った素材を選ぼう。

② 寝方に適した形状

自分の寝方に合った形状の枕を選ぼう。例えば、横向きで寝る人には側面が高い枕が適しているし、仰向けで寝る人は中央が低くて平らな枕が良いだろう。うつ伏せで寝る人は、かなり低めの枕か、場合によっては枕を使わない方が良いこともある。このように、自分の寝姿勢に合った形状を選ぶことで、首や肩の負担を減らすことができる。

③ 枕の高さ

一般的には7〜11cmの高さが推奨されるが、これは個人の体型や寝姿勢によって異なる。最も大事なのは、背骨の自然なカーブをサポートし、首と肩の負担を軽減する高さを見つけることである。適切な高さの枕を使用することで、背骨が正しい位置に保たれ、快適な睡眠が得られるだろう。

④ 枕の通気性

枕が熱を逃してくれるかどうかも、重要なポイントである。通気性の良い枕は、頭部と体幹の温度を適切に下げ、深い眠りを促す。冷たい枕は交感神経系の興奮を抑え、リラックスした状態で眠りにつくことができる。素材やデザインによって通気性が異なるため、通気性の良い枕を選んで欲しい。

ブランケット

マットレスと枕を選ぶには手間と時間がかかるが、「重いブランケット」はその効果がいくつかの研究で示されている。

重いブランケットとは、その名の通り、通常のブランケットよりも重い毛布のことである。一般的には、体重45〜70kgの人には約7kgの重さが推奨されている。通常、ブランケットの重さが2kgを超えることはほとんどないため、このブランケットはかなりの重さを感じるだろう。

重いブランケットは、その重量感によって包み込まれるような感覚を与え、安心感をもたらしてくれる。この安心感が、不安やストレスを軽減し、眠りやすくしてくれるようだ。研究結果もその効果を裏付けている

  • 睡眠の質の向上:睡眠時無呼吸検査の結果が改善し、主観的なぐっすり感が増した
  • 不安感の減少:重いブランケットを使ってもらったところ、68%が睡眠時の不安感が減少し、皮膚電位の結果も改善(リラックスした状態に)
  • 自閉症スペクトラムの子供への効果:自閉症スペクトラムの子供に2週間重いブランケットを使用してもらったところ、睡眠時間は延びなかったものの、入眠までの時間が短縮され、夜間覚醒が減った

価格が高く、手に入れにくいデメリットはあるが、試してみる価値は十分にあるだろう。手っ取り早く効果を実感したいのであれば、重いブランケットを選択してみてはどうだろうか。

まとめ:疲労回復と睡眠 #1【アイテム編】

疲労回復と睡眠の質を向上させるアイテム選びは、自分の個性やニーズに合わせて慎重に行わなければならない。そして、自分に合ったアイテムを見つけるためには、実際に試してみることが大切である。

適切なアイテムを選ぶことで、トレーニングの成果を最大化し、日々の疲労を効果的に回復させることができるだろう。今後も継続的に自分の睡眠環境を見直し、最適なアイテムを取り入れてみて欲しい。

  • マットレス:自分に合ったものを探す
  • :自分に合ったものを探す
  • ブランケット:重いと良い

 

【参考文献】
(Amazon)トレーニングとリカバリーの科学的基礎
(Amazon)ヤバい集中力

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満稀(みつき)
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全くボウリングに向いていない運営者
ボウリングに向いている部分は、なにひとつありません。なにひとつ向いていないからこそ、ひとつひとつに対して、ボウリングについて真剣に考えます。
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